2014年10月31日の読売新聞の朝刊に『ニュースステーション』生みの親の元テレビ朝日取締役の小田久栄門(おだ・きゅうえもん)氏死去の報道があった。テレビ朝日報道番組『ニュースステーション』を取り上げただけでなく、『朝まで生テレビ!』や『ザ・スクープ』といった報道情報番組を成功させたプロデューサーである。

ドラえもん 我々アニメーション番組に永年関わってきた人間にとってはもう一つ、そう、『どらえもん』の生みの親でもある事もお伝えしなければならないのだ。

 『ドラえもん』はかつて、日本テレビで一度アニメーション化され2クール(半年間)放映された経緯がある。しかし、この時はヒットする事もなく放映終了となってしまった。この悔しさを胸に、当時のシンエイ動画楠部氏が各テレビ局、広告代理店にプロモートして歩いた。

 そして、旭通信社からテレビ朝日編成部長(当時)であった小田久栄門氏に提案が成されたのである。しかし、彼は『こんな耳の無い猫ロボットの話って面白いのかね?』。と、けんもほろろだったと言う。

 彼は帰宅すると、息子に尋ねたという。『おまえドラえもんて、知っているか?。面白いのか?』と聞くと、息子曰く『お父さん、何も解ってないな、これ見てよ』と自分の部屋に連れていって。勉強机の前の本棚のカーテンをザーッ!と開いた。
見れば本棚の全てがドラえもんの単行本で埋め尽くされていた。

 これを見た、小田氏は反省し、翌朝一番で旭通信社を訪れ『昨日は本当に失礼してしまった』と詫びて、『ドラえもん』の放送実施を決めてくれたというのである。

 この人の決断がなければ、今日の成功は無かったかも知れないのだ。

 感謝。

合掌